SFは最早単なるジャンルではなく「思考」である 〜日本SF展・SFの国〜

日曜に行ってきた『日本SF展・SFの国』at 世田谷文学館
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チケットを買って二階の展示室に向かう。
入り口付近にあるテレビではとり・みき先生作のショートアニメが流れてる。
内容はザックリ言うと「日本のSFの誕生と進化」
ある評論家が筒井康隆先生を評した「星新一、小松左京が整地したSFという道を筒井康隆がスーパーカーで走ってる(うろおぼえ)」そのままに筒井先生が颯爽とドライヴィンしてる画も(笑)
入ってすぐの所にはSFマガジンのバックナンバーがズラリ(撮りまくりたいとこやけど写真撮影禁止なんよ)
貴重な写真の数々。
旅館に宿泊した際に「日本SF作家クラブ」で予約したら出迎えに「歓迎 日本SFサッカークラブ 様」と書かれていたという、日本でまだSF作家という職業が認知されていなかった頃の伝説のエピソードも写真として展示されている。
さらには星新一先生、小松左京先生、筒井康隆先生の直筆生原稿、創作メモが展示されているで。
筒井先生の展示スペースには筒井先生がかつて家族で立ち上げた伝説の同人誌『NULL』もあった!
目次の作家一覧が(当たり前だが)全員筒井姓や!
筒井先生の直筆原稿をショーケースに穴が空く程見つめたで(仮名の「た」の書き方が独特なのを発見!)
小松先生が『日本沈没』を執筆する際に使用した電子計算機Canonのキャノーラ1200が展示されていた(デカイ!)
星先生のスペースには珠玉のショート・ショート『おーい でてこーい』が英訳されて掲載されているアメリカの教科書も展示。

手塚治虫先生のスペースには何点もの生原稿が展示してあった。
個人的には『安達が原』の直筆原稿が展示されてて感激したで!

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一階の物販スペースではSFの古典書籍から各種グッズを販売。
買ってきたものを自慢するやで〜。
星新一先生デザインの『ホシヅル』マグカップ。
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筒井康隆先生の『壊れかた指南』のサイン入り文庫本やで〜
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イラストレーターの真鍋博氏が手掛けた筒井先生の『メタモルフォセス群島』の文庫カバー画のポストカード。
筒井先生『きつね』星先生『ネコ』小松先生『アリ』の三編を収録したミニミニ本とセットで購入したやで〜。
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世田谷文学館で開催中の『日本SF展・SFの国』は9月28日までやで〜。
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テーマ : SF
ジャンル : 小説・文学

SF庄七堂:『トータルリコール』が始まるよ!!みんな!!SF見ようぜ&読もうぜ!!!

テレ東の『水曜シアター9』が終了し意気消沈していた野郎共!!
何を血迷ったかこのタイミングでテレ朝が『トータルリコール』を放送するぜ!!1

「トータルフットボール」よりも「トータルリコール」じゃい!!

ちなみにクライフもバーホーヴェン同じ"オランダ人監督"じゃい!!

さらに、ちなみに"Yahoo!テレビガイド"の解説はこうだ!

「カリフォルニア州知事の任期を満了したアーノルド・シュワルツェネッガーの代表作!」

前半の情報いらねぇだろ!
ちなみに俺はシュワちゃんの代表作は『ツインズ』だと思うんだぜ!!(次点が『バトルランナー』だぜ!!)

『バトル・ランナー』の名前が出た所で隠れSFファンであるこの俺が名作SFを紹介するぜ!!
あと、ノリで一人称を普段使わない"俺"にしてみたがもう飽きてきたので"僕"に戻すぜ!!



僕のSF趣味は小学校時代にテレビで見た洋画劇場に端を発していると思う(僕にとって「映画はテレビで見るもの」なんですよね。半径50km以内に"映画館"というものが存在しなかったほどの田舎に住んでいたので。だから浜田省吾が『MONEY』て歌ってる「この町のメインストリート/わずか数百メートル/さびれた映画館と~」っていう歌詞には全く共感出来ない、「映画館があるだけマシじゃねぇか!!」と)

年代的に80年代中盤~91年ぐらいですかね。

シュワちゃんの主演映画だけでも『ターミネーター』『バトルランナー』『トータルリコール』『プレデター』
ここらへんは常時テレビでやってましたよね。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』なんか何回見たか?ってぐらい(2が一番SF的で好きですね。ちなみに『ロボコップ』も2派、あの"階段降りられないロボット"が凄い格好良かった)

『ダークマン』なんかも良かったね、

あと、やっぱりジョン・カーペンター監督の『ゼイリブ』かな。
あれを小学生の頃に見たという体験は僕にとって少なからずの影響を(良い意味ではなく悪い意味で、トラウマすれすれで)与えていると思う。

逆に『ブレードランナー』は後追い『エイリアン』もリアルタイムで見たのは2からじゃないかな。
勿論『未来世紀ブラジル』も当時は存在すら知らなかった。
『2001年宇宙の旅』も最近見て良さが(ちょっとだけ)わかったぐらい。
僕と同世代にはこういう人多いんじゃないかな?

だから当時はジャンルとしてのSFというのを認識はしてなかったと思います。子供だしね。
知らないうちに刷り込まれたという。

中学生になって筒井康隆を読むことによってSFというジャンルを再定義したという感じでしょうか。
そこからH・G・ウエルズ、ジョージ・オーウェル(既に古典の『1984』読んで興奮して他の作品読んだら「全然SFじゃなかった」という体験をした人は結構多いのでは?でも『パリ・ロンドンどん底生活』は凄く面白い、ルポ小説というのかもしれませんがいわゆる『ビートニク』の先駆けですよね)
フィリップ・K・ディック、カート・ヴォネガット、レイ・ブラッドベリ、スティーブン・キングに辿っていったという(メジャーどころの名前ばかりでコアなSFファンからは失望&失笑ものかもしれないが...「やっぱロックは60年代だよね!!」っていいながら聞いてるのがビートルズやストーンズばかり、というぐらいの)

ちなみにキング=ホラーというイメージですが『バトルランナー』は原作がキングなんですよね。
原作は映画と大きく変わっていてラストがニューシネマっぽい。

『トータルリコール』もディックの『模造記憶』が原作ですがコンセプトとアイデアは一緒でも全然別ものでしょう(映画を見て原作を読むと正直ガッカリする人が多いのではないかと思う、元々短編だし、凄く"膨らませて"いるんですよね。ベーキングパウダー的効果。そもそも原作では主人公は"しがない安月給のサラリーマン"なんですよ、そんなのシュワちゃんが登場した時点で破錠してますからね(笑)脚本家の存在がいかに重要かというお話)

ここらへんはハリウッドの"脚本力"ですね、
ハリウッドでは一本の作品に脚本家が複数いることが当たり前(さらにクレジットに載らない契約で参加している脚本家もいるとか。さらに脚本の手直しリライトをする"スクリプト・ドクター"という専門職業もあるとか。ここらへんの話はライムスター宇多丸さんのラジオ『ウィークエンドシャッフル』で三宅隆太監督が"『スクリプト・ドクター』~脚本のお医者さん~というお仕事』"と題して詳しく説明してくれています。興味がある方はこちらをどうぞ凄く面白いですよ)

こういうのを嫌う"原作原理主義"の方がいるのもわかるんですが。
僕は"脚本原理主義"であるので「原作と違う!!」というのは批判の根拠にはならないんですよ(日本映画だと「漫画と違う!!」っていう批判が多いですけどね、そんなのは脚本がまともならなんでもいいんですよ。違うのは当たり前なんだし、そういう映画が批判されるのは単純に「映画がつまらない」からであって「原作と違う=つまらない」わけでは決してない。まあ漫画を原作にするのはリスキーなのは確かですよね、小説と違って視覚イメージというのが既にあるわけだし、あと連載漫画の"引き延ばす美学"というのと映画の"まとめる美学"というのは食い合わせが悪い気がします。まあ単純に「宣伝用に俳優、女優にコスプレさせてスチール写真を撮る段階で終わっておいたほうがマシだった...」という映画が多いのも確かでしょうが)

あ~しまったこんな駄文を書いていたら『トータルリコール』が始まってしまった!!
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浅倉久志氏の訃報に触れて

「ぼくはくそったれな諸君が大好きだ。最近はきみらのかくものしか読まない.....(中略).....
きみらのようなキじるしでなくては
人生は宇宙の旅
それも短い旅じゃなく何十億年もつづく旅だ
なんてことはわからない」

ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを/カート・ヴォネガット・ジュニア (著), 浅倉 久志 (翻訳)

昨日、翻訳家浅倉久志氏の訃報を聞きました。

冒頭での引用は主人公ローズウォーターがSF作家会議でスピーチした文章からのもの。

僕はこの台詞が大好きだ。

浅倉氏はヴォネガット作品の大半を翻訳されている、外語をまったく読めない僕には、、、

ヴォネガット=浅倉久志

に等しい。

ヴォネガット作品以外にもP.K.ディックの

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(有名すぎるほど有名な映画「ブレードランナー」の原作)

『模造記憶』(この作品収録の「追憶売ります」はご存知シュワちゃん主演の「トータル・リコール」
短編集は作品によって訳者が異なり蛇足ながらこの作品は浅倉氏訳ではないですが)

あと(自分にとって)意外だったのはスティーヴン キングの『ゴールデンボーイ』も手がけていたこと。
こちらも映画化されてます(イアン・マッケラン、ブラッド・レンフロ主演の全然"ゴールデン"じゃない少年のお話)

そして浅倉氏のあとがきが好きだった、翻訳するにあたっての難しさとか、著者の略歴、発表までの経緯、他の著書の簡単な紹介などもあって一冊読み終わると「ああ、じゃあ次はこれを読んでみよう」と思わせた。

ヴォネガット自身の発言も時折収録されていて、、、

「友人がブラッドベリのある短編の話をしてくれて、わたしはたいそう感心した。すると友人いわく

"そうなんだSFはあらすじをしゃべるほうが読むよりもずっと面白いんだよ"

そのとおり」

これは『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』のあとがきから。
ああ、なるほど。
作中出てくる「トラウト作品」は「SFはあらすじをしゃべるほうが読むよりもずっと面白い」から「他人に説明しやすくするためにあらすじだけで書かれたSF小説」なのだな、と。

こんな感じで著者への理解も深まっていくのです。

素晴らしいあとがきでした。

なにより翻訳者として、また浅倉氏自身の「SF愛」に溢れていました。.

謹んでご冥福をお祈りいたします。
どうもありがとうございました。

トラルファマドール星人的に哀悼の意を示すなら、、、

「単時点的な意味において」

「さようなら」
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テーマ : SF小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

庄七..

Author:庄七..
日記にはアルビレックス新潟、U-18年代、大学サッカー等の観戦記とプロレス、漫画、小説の感想等を中心に書いていく予定です。

1 GK(ゴレイロ)
庄七
162cm / 52kg
出身地:新潟県

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