慶大の閃光魔術師 ~関東大学サッカーリーグ戦:慶應義塾大学vs筑波大学~

今号の週刊文春。
町山智浩さんのレイ・ブラッドベリへの追悼コラムが凄く良かった。
SFは「現実世界との違和感」が魅力だったりするのだけどブラッドベリの作品は「現実そのものが違和」だったりする。
既にクラシックとも言える『火星年代記』を読むとそもそも「こちらの世界」が不確かなものなのでは?と思えてくる。
「こっち」と「あっち」の世界の境界線は実に曖昧なもので作中の登場人物達は常にその境界線上に立っている様な(それを読んでいる僕らも)気にさせられてしまう。
町山さんのコラムで紹介されていた「カーニバルの魔術師」のエピソードはまんまブラッドベリの"空気感"だ。

それに比べ同じ文春の記事「記者座談会 派閥から合コンまで サッカー日本代表の“個人情報”」にはほとほと失望した。
いや別に「低俗なスキャンダリズム!」とか言うつもりはないよ(しかも大した情報でもねえし)
ただただつまらないだけ。
ああいう場に出てくる"サッカーライター"って実在すんの?

JR東日本カップ2012 第86回関東大学サッカーリーグ戦
慶應義塾大学vs筑波大学

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慶大は開幕戦で観た4バックから3-4-3になっていた。
3トップは磨見朋樹くん武藤嘉紀くん赤木努くん。

筑波も3-4-3
だが中盤がフラット気味の慶大と比べこちらは玉城峻吾くんをトップ下に置いた3-3-1-3といった布陣だ。
3ボランチはアンカーに谷口彰悟くん、上村岬くん中野嘉大くんがバランスを見て上下する。

さて、試合。

前半36分、慶大の武藤くんがゴール中央PA僅かに外の位置でボールを受けると一切の躊躇なく右足を振り抜く。
ゴール左に突き刺さる様なミドルが決まって慶大先制。1-0
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前半終了。

慶大は右SHの岩田修平くんが若干空き気味になる筑波の左サイドに再三侵入。
この左サイドでの主導権争いで優位に立つ。
3バック同士という事で条件的には同じだがボランチ増田湧介くんのカバーリングが利いていた。
慶大の右サイドのスペースを潰し筑波に起点を作らせない。

筑波は攻めにかける人数も多く、バイタルではボールが廻る。
しかしサイドからグラウンダーで中央に入れそこからパス&スウィッチで中央突破というアイデアは良いのだが、、、
繰り返されるとやや単調な攻めになっていたと言わざるをえない。
こういう時は左CBの山越享太郎くんが攻め上がる事で「攻撃のスパイス」として一味も二味も加える事が出来るのだが前半は対面の岩田くんに抑えられてしまい攻撃参加がままならない。

後半開始。

後半10分、慶大がFKを得る。距離は20数mゴール左。充分直接狙える位置だ。
赤木くんが放ったシュートは壁を越えてニアに決まる。慶大追加点。2-0

試合終了。
慶應義塾大学が2-0で勝利。

筑波は後半、被弾覚悟でかなり高い位置に選手全体を押し上げる。
上村くんはボランチとして中盤からゲームメイクする役割に徹していたが終盤は積極的に前に出てチャンスメイク。
山越くんも上がる回数が増え、後半14分に曽我敬紀くんが交代で入ると左サイドから崩す場面が増えたが最後までゴール中央のブロックを固める慶大の壁を突破する事はできなかった。
また筑波の3バックは慶大の3トップに対して数的同数になることが多く一対一の対応で後手に回ってしまう事もしばしば。
右CB早川史哉くんはかなり武藤くんの仕掛けに手こずっていた。
ユース時代はFW、SH、SBでプレーしていた選手だ。
筑波ではCB(とウィング)で起用されているがCBは(恐らく)初めての経験だろう。
距離を取って「遅らせる」出足良く「インターセプトする」守備はまあまあ出来ていたが強引に仕掛けられると振り切られてしまう場面が何度か。
終盤筑波が押し込むと早川くんがハーフウェーラインを超えてゲームメイクに関与するシーンが増えた。
パスが正確で判断が良い、サイドで基点を作れる。あれこそ彼の持ち味だろう。
しかしこの試合をもって「コンバート失敗」と言うのは早計だ。
まずは気長に一年を通して彼がどのような"選手像"を創造するのかを想像したい。それが楽しみでもある。
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慶大は筑波の攻撃陣を0に抑えた守備陣を評価したい。
GKの峯達也くんは果敢にエリア外に飛び出してヘディングでクリア、DFラインの裏のスペースを埋めた(フィードもなかなか良い)
3バックも集中を切らさず筑波の中央突破に対してブロックの壁を崩さなかった。
守備面ではボランチ増田くんも高く評価したい。
無失点も空いたスペースのカバーの為に広範囲に奔走してくれた彼の献身があってこそ。

そしてこの試合の"SMVP"は武藤嘉紀くんに。
先制点はまさに"閃光"のようなミドルシュート。
今年2年生の彼はユース年代はSHで大学ではワントップに。
昨季の開幕直後の5月に観戦したときはお世辞にもフィットしているとは言い難かった。
だが一ヶ月後の試合では見事にワントップというポジションをモノにしている彼の姿が。
諺に「男子三日会わざれば刮目して見よ」というのがあるがユースや大学年代は"三日"とは言わないが"三試合"ぐらいでプレーが見違える様に良くなっていることがままある。
去年の武藤くんがまさにそうだった。
そういう選手を観られるのが大学サッカーの醍醐味でもある。
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ジャンル : スポーツ

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