フォースを使え! ~2012 Jユースカップ:川崎フロンターレU-18vsアルビレックス新潟ユース〜

プリンスの日程を終えているクラブチームはこの大会が最後の公式戦となる(参入戦もあるけど)
選手達には大会を楽しんでほしい。
そして「仲間と共にサッカーが出来ること」ことの大切さ、かけがえの無さを噛み締めてほしい。
ユースには「トップで通用する選手を育てる」という大前提の目的がある。
だけど「仲間と楽しく過ごす」のも負けず劣らず重要なんじゃないかな。
卒業してもそのクラブを好きでいてほしい。
綺麗事ではなくてプロにはなれなかった子達が社会に出ても「クラブとの繋がり」を感じているならそれはクラブの財産になるから。
これはクラブユースでも高校でも一緒だ。
それにチーム単位の話じゃない。
大きく言えば日本のサッカー界にとってもだ。
プロになれるのはほんの一握り("一摘み"と言ってもいい)
卒業しても全員がサッカー関係の仕事に就けるわけじゃない。
でもサッカーが好きで彼らが日々の生活の中でも「サッカーと関わりたい」と思えるのなら・・・
育成は成功していると思う。
草サッカーでもフットサルでもなんでもいい。
彼らがサッカーから得たものを生活を通して社会や地域に少しずつ還元していく。
それが僕の考える「底辺の拡大」ってやつだ。
それこそ綺麗事かもしれんけど。

2012 Jユースカップ 第20回 Jリーグユース選手権大会 予選リーグ
川崎フロンターレU-18vsアルビレックス新潟ユース

IMAG0084.jpg

川崎は4-4-2
直近で桐光学園との試合を観戦。
この試合もそうだがスタメンに一、二年生を積極的に起用している。
まあ三好康児くんが「一年生」というのも違和感があるが...
関東プリンス1部では降格圏内にいる川崎。

新潟は今年初見。
布陣は4-4-2
FWだった依田隆希くんが左SHに。
そして意外な事に井上丈くんがボランチに入っている。
CBは酒井高聖くんと伊藤航希くん。
酒井くんは酒井高徳の弟。
U-16日本代表でもあり三好くんのことはよく知っている筈。
マッチアップが楽しみだ。

試合開始。

前半24分、新潟の依田くんが自陣左サイドでボールを持ってドリブル開始。
中央に切り込みながらDFを引き寄せスペースの空いた右サイドへ冷静にラストパス。
走り込んで来た奥田晃也くんが右足でシュート、ゴール左に決まった。新潟先制。1-0

前半終了。

失点したが前半の内容は川崎に分がある。
ポゼッションでは川崎が勝っていた。
新潟の右サイドを突き、深くまで侵入してクロス、、、という形が何度も見られた。
大河内流星くんや高田一輝くんがPA内でボールを受ける機会も多い。
三好くんは積極的にボールのあるところに出没しゲームメイクとチャンスメイク、さらにシュートも放つ。

新潟は自陣でブロックを造って川崎の攻撃に耐える。
サイドやバイタルでショートパスを通されても肝心のシュート時にはきっちり距離を詰めてブロック。
シュートは数こそ撃たれたが最後は体を張って防いだ。
攻撃は序盤は前線との意思が合わない。
裏へ抜けるのかDFの前で一回ポスト役となるのかで受け手と出し手が食い違う場面が見られた。
単純なパスミスも多く、自分達の想い描くプレースピードにパススピードと精度が追い付いていない。
それでもボール回しと川崎のプレスに慣れてくるとボールが廻り始めカウンターが決まるように。
依田くんは左サイドで起点となり守備から攻撃へのスウィッチを入れる。
アシストだけでなくスルーパスに抜け出してPA内でGKと一対一、GKを躱して無人のゴールへ流し込む....というシーンも(これは必死に戻って来た川崎DFにクリアされる)

後半開始。

川崎が俄然攻めに出る。
左サイドはSBの小口大貴くんが果敢に攻め上がりさらに一人、二人と絡んでくる。

新潟はCBの伊藤くんが右SBに回った。
川崎はロングボールを前線に直接当てるのではなくサイドに張り出した選手に通してくることがほとんどだ。
伊藤くんはヘディングの強さを活かしてそのボールを弾き返し、起点を潰す。

後半39分、新潟の途中出場山本礼利くんがバイタルでドリブルを仕掛ける。
DFにブロックされるがこぼれ球が左サイドの裏に転がり依田くんの足元へ。
依田くんはそのままPA内まで持ち込んで右足でシュート、ゴール右に決まった。2-0

前掛かりになる川崎に対して新潟はロング一発で前線を狙うカウンターで対抗。
前線の加藤聖哉くん山本くんが裏へ抜け出してチャンスを伺う。
IMAG0086.jpg

後半ロスタイム、新潟DFからのロングボールが最前線へ。山本くんと川崎DFが競り合う。
DFがヘディングでクリアしきれず後ろに逸らしてしまったボールに反応した山本くん。
飛び出して来たGKとの純粋なスピード勝負。
山本くんが一歩、、、いや半歩早かった。
ダイレクトで流し込んだシュートはGKの脇を擦り抜けゴール。3-0

試合終了。
3-0で新潟が勝利。

川崎は後半何度もゴール前に迫った。
スウィッチ、ワンツーを多用した中央突破でシュートチャンスを創る。
確かに密集地帯では有効な崩しだ。
だがシュートを撃ってもことごとくDFにブロックされる。
ゴール前はさらに密集する。
さらにパススピードをあげてDFを置き去るか?一回ワイドに開いて空いたスペ−スを使うか?
打開するにはもう一アイデア欲しかったところだ。
また、いささかゴール前でボールを持ち過ぎるきらいがあった。
意外なタイミングでのシュートというのがあれば良かったのかも。
リードされてからはなんでもないような場面でのパスミスも目立ったがこれは経験という部分も踏まえれば致し方の無い事だろう。
一年生で普通にチームの核としてプレーしている三好くんが飛び抜けているだけだ。
三好くんは半分以上のシュートチャンスを演出。
多分シュート数もこの試合で一番多いんじゃないかな?
IMAG0088.jpg

新潟は耐えて掴んだチャンスを活かして3ゴール。
点差ほど圧倒していたわけではなかったし終盤までは「いつ川崎の猛攻に押し切られるか」というタイトロープな試合展開。
それでも守備は決壊しなかった。
SBの石附航くん福嶋竜二くんも絞って対応。福嶋くんはCBとしても活躍した。
DFにとって重要なのは「ボールに喰らいつく」ということ。
川崎のサイドへの展開にたとえスペースを使われても、スピードで一歩遅れようとも最後のプレーを阻止。
粘り強く跳ね返し、体を投げ出してシュートをブロック。
酒井くんも空中戦では負けていなかったし相手のシュートコースをスライディングで何度も塞いでいた。
ボランチの井上くんは去年はFWもしくはSHをやっていた。
FWの時もドリブルよりショートパスの正確さ丁寧さを評価していたのでさもありなん、ボランチとして最低限の繋ぎをこなしていたし時折前線へ駆け上がるドリブルは魅力的。
あとはボランチとしてのパスの距離感の誤差、ミドルパスの精度かな。
これは経験を積んで詰めていけばもっと良くなるはず。

この試合の"SMVP"は依田隆希くん。
1ゴール1アシスト。
文句なしだ。
180cmと長身だが足元の技術があり「抜くドリブル」と「運ぶドリブル」を使い分ける。
前半は彼のドリブル、キープから新潟がリズムを掴み出したと言っても言い過ぎではないだろう。
彼のドリブルが新潟のライジングのキッカケ、攻撃をメイキングする、まさにアメイジングなプレーだった。
多分"フォース"を使ったんだろう。
IMAG0089.jpg

*追記:この試合のことをもっと詳しく知りたいという方にはこちらの記事がお薦めだ。
『POOH - San の蹴球見聞録』<10/27 <Jユースカップ2012> 川崎フロンターレU-18 vs. アルビレックス新潟ユース
より詳細な試合評、スタメン表から交代選手まで記載されている。
この記事を読んでおけばはっきり言って僕の観戦記は読む必要がない(笑)
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テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

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庄七..

Author:庄七..
日記にはアルビレックス新潟、U-18年代、大学サッカー等の観戦記とプロレス、漫画、小説の感想等を中心に書いていく予定です。

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庄七
162cm / 52kg
出身地:新潟県

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