Trancing Pulse 〜日本クラブユースサッカー選手権U-18 関東予選決勝トーナメント:三菱養和SCユースvsFC町田ゼルビアユース〜

『トレブリンカ叛乱』読了。

ナチスによるユダヤ人の強制収容所だとアウシュビッツが多分一番有名だけどあれは「強制収容所」
つまり虐殺が最終目標だけど収容所内(外の民間企業の工場での勤務もある)では労働があり。
そこではユダヤ人は虐殺だけでなく強制労働者としての面もあった。
トレブリンカが異質なのは「絶滅収容所」
これはハナから収容者に労働させることはなく電車で到着したその日に殺される。
著者が生き残れたのは殺したユダヤ人の身に付けていた金品、衣料品の仕分け作業をする「特別作業班」に配属されたから(他にも火葬、埋立、理髪、金歯を抜く等の作業や医者もいた)
だからほかの収容所と違い生き残りが極端に少ない(故に貴重な証言集でもある)
著者は収容所脱出計画で奇跡的に成功、後にワルシャワ蜂起に参加。
後半の蜂起では反ナチであり反ユダヤでもあるポーランド人(全てではないけど)の複雑さがわかる。
実際ポーランドでは第二次大戦もユダヤ人へのポグロム”虐殺”が起きている。
この事件は『アウシュヴィッツ後の反ユダヤ主義―ポーランドにおける虐殺事件を糾明する』

に詳しく書いてあるので興味があれば是非。

第41回 日本クラブユースサッカー選手権U-18 関東予選決勝トーナメント
三菱養和SCユースvsFC町田ゼルビアユース

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養和は4-4-2
2トップは中村敬斗くんと長岡龍之介くん。
ボランチは冨久田和真くんと穴吹瞬平くん。
CBは佐々木陸生くんと遠藤光くん。

町田は4-4-2
2トップは橋村龍ジョセフくんと栁澤建志くん。

さて、試合。

町田は中盤でボールを拾うと前線へロビング気味のパス。
DFライン裏へ落ちるボールに栁澤くんがDFを振り切って追い付きGKと一対一。
これは養和のGK川島康暉くんが前へ飛び出し体を投げ出してボールを掴む。
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養和、左サイドから中村くんがPAにドリブルで進むと密着するDFをターンでスルリと外し右足でシュート。
コンパクトな足の振りだが強烈なシュートはポスト直撃。
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町田、ジョセフくんがバイタル右でボールを持つと躊躇わずに右足シュート。
コースはファー、左枠外へ。

前半終了。

養和は次第にポゼッションを深めていく前半。
ビルドアップ時はボランチの穴吹くんが最終ラインに入って3バックの様な形に。
その分両SBは全体的に高い位置を保つ。
中盤を経由してサイドまで。
回せる時はDFラインから中盤〜サイドまでしっかり回すが町田のプレスの位置が高いと見ると状況に応じ長いボールも。
養和は自陣からCB佐々木くんの右に開いて受けてからの対角線左サイド深くへのサイドチェンジ。
さらに穴吹くん冨久田くんの前線へのフィードが効いていた。
右サイドからは右SH長谷川佳輝くんと右SB加藤慎太郎くんがパス交換でこじ開けにかかる。
加藤くんは長身SB、ただハイボールだけでなく足元の技術も高い。
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町田は前線でジョセフくんがキープしつつタメを作る。
よくボールが収まりかつ置き所が良い、DFを背負ってもボールを触らせない。
またポストだけでなく自ら仕掛ける事も出来る。
栁澤くんは足が滅法速くスピードでGKと一対一のような決定機を作る。
一本のパスで相手の最深部まで進入する、そしてそれが届いてしまうことでパスの出し手も迷いが無い。
この二人がいることによって攻撃がワンパターンにならなかった。
ただ若干お互い(周囲)の距離が遠い為孤立しすぎてしまう場面も。
中盤は馬場渓くんがセカンドボールの奪取やプレスでカウンターの起点を潰し。
攻撃時には前に出て前線のサポートやサイドに流れてボールを受ける。
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後半開始。

後半15分、養和は三人同時の選手交代。
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林壮真くん、宮嶋俊弥くん、山田陸くんをピッチへ。
FW長岡くんのところに林くん、加藤くんの右SBに宮嶋くん、長谷川くんの右SHに山田くん。
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町田、ジョセフくんがこぼれ球をバイタル右からダイレクトで狙うも枠の上。

町田は佐藤弥咲くんを右SHに投入。

養和、右サイドから中村くんがドリブルで持ち込んでシュート。
強烈だったがこれもポスト直撃。

後半32分、町田右サイド深くサイドライン際でFK獲得。
佐藤くんの右足のキックにファーサイドで長身CB谷口幸太くんが頭一つ飛び抜けたヘディングを叩き込んだ。町田先制。1-0

後半37分、町田が左からのCK、馬場くんのキックをゴール前で舟橋碧人くんがフリーとなりヘッド。
養和のDF陣もクリアしようと必死に足を伸ばし、町田も押し込もうと選手達がゴール前に雪崩れ込むがそのままゴール。町田追加点。
舟橋くんのキックが入ってきてからゴール前へのポジショニングの走り出しに養和のマークが付いていけてなかった。

養和、林くんが左サイドからPAへシュートまで持ち込もうとするも町田の壁に跳ね返される。
養和はCK、FKとセットプレーで何度か町田ゴール前まで迫るがいずれも町田の守備ブロックを崩し切れない。

試合終了。
2-0で町田が勝利。

養和は後半サイドから何度か良い形になりかける。
右サイドからはエンドラインギリギリまで持ち込み。
左サイドは後半交代出場の松川隼也くんが積極的な突破の姿勢を見せることでDFを左に引きつけ左SB廣川虎太郎くんが駆け上がってサポートに入る。
特に前線に入った林くんの思い切りの良さは攻撃を活性化させていた。
ただ若干持ち過ぎの感も。
サイドで手数を掛けすぎてしまいバイタル中央のスペースを活かしきれていなかった。
崩し切ることが出来ていれば手数をかける事もいいのだがサイドで詰まってしまいプレスを掛けられてボールをロスト。
そこからカウンターというシーンが何回か。
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町田は今年初見のチームだが非常に興味深いチーム。
まずセンターラインの各ポジションに軸となる選手達がいる。
先制点をあげたCB谷口くん。
オープンな競り合いならほとんど負けない空中戦の強さは魅力的だ。
得点シーンの様にセットプレーでも大いに相手の脅威になるだろう。
そしてボランチの馬場くん。
前線には二人のタイプの異なるFW。
ジョセフくんは前線でのポストもこなしながら少し下がり目の位置でトップ下的なチャンスメイクも。
さらに一人で仕掛けてシュートにまで持ち込める。
もう一人は"快足FW"栁澤くん。
一本のパスがあっという間にチャンスに速変わり。
初速で相手に差をつける。
減速しない、立ち止まらないまさに"快速FW"
と、非常に魅力的な選手が揃っているのは確か。
ただこの試合で一番僕の目を引いたのは2点リードして迎えた試合終了までの残り5〜10分間の守備へのコンセントレーションだ。
養和にある程度攻め込まれるのは覚悟の上。
それでもゴールだけは守り切るという気概。
パスを回されても最後は必ずシュートコースに体を入れる(時には投げ出す)という気合。
それが顕著に現れていたのは右SB須藤友介くん。
スペースに出たボールをラインが割らない様に懸命に追いかける。
プレスの強度を(反則しない範囲内で)ギリギリまで高める。
時には大胆に相手のパスコースを読んでインターセプト。
もちろんリスクのあるプレーだがこういうプレーは確実にチームが"ノる"
最初に「興味深い」と書いたのは勝ち抜けトーナメントは勝ち抜くほど確実に今日の養和の様にカテゴリーが上(次節の相手は東京ヴェルディユース)の相手と対戦する可能性があること。
そういったチームとどう戦うのか?
それが実に興味深い。
少なくともこの試合でカテゴリーの差を感じる事はほとんどなかった。

この試合の"SMVP"はボランチの馬場渓くん。
確かな技術でDFラインと中盤を繋ぐ。
中盤でのボールの配給を滞らせることなく仕事を完遂。
このチームだと中盤を省略して攻撃というパターンもあるがそういう時はカウンターのケアや前線のサポートに奔走。
守備面だけでなく攻撃面でも「いてほしいところにいる」選手。
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ジャンル : スポーツ

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日記にはアルビレックス新潟、U-18年代、大学サッカー等の観戦記とプロレス、漫画、小説の感想等を中心に書いていく予定です。

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出身地:新潟県

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