最終節 〜関東大学サッカーリーグ戦:筑波大学vs順天堂大学〜
映画『42 ~世界を変えた男~』見て来たやで。メジャーリーグ初の黒人選手ジャッキー・ロビンソンのデビューイヤーを描いた映画や。
差別と戦うとはどういうことか?を考えさせられる映画やったで。
どんな理不尽な目にあおうとも声を上げずひたすら耐え抜く。
そうして曝け出されるのはその歪な「構図」や。
これで周囲の人々の"良心"に訴えかける。
象徴的やったんがフィリーズの監督チャップマンの罵詈雑言(恐るべきボキャブラリー!)に対してエディ・スタンキーが抗議に向かうシーン。
潜在的な差別感情よりも「醜悪なレイシスト」に対する嫌悪感のほうが遥かに勝るということ。
スタンキー自身が「あちら側」の人間だっただけに説得力のあるシーンやった。
この映画を見てレイ・ブラッドベリの短編『黒白対抗戦』を思い出した。
とある町の黒人チームvs白人チームが野球する話なんやけど黒人は身体的強さと美しさが描写される反面で白人が凄く醜悪に書かれている。
これ1945年の作品でジャッキー・ロビンソンのデビューの二年前。
果たして当時は「SF」とみなされていたのかどうか?興味深い。
JR東日本カップ2013 第87回関東大学サッカーリーグ戦 1部
筑波大学vs順天堂大学

筑波は3-4-3
川崎に内定している谷口彰悟昭吾くんはボランチ。
順大は4-3-3
天野純くんがマリノスに内定。
関東大学サッカーリーグもこれが最終節。
この試合が(インカレ出場チームを除いて)四年生にとっては最後となる。
さて、試合。

前半19分、順大が左サイド和田直己くんのクロスからファーでシュート。
ポストに当たったボールを拾って井村雄大くんが左ニアに押し込む。順大先制。1-0
前半24分、順大の天野純くんがライン裏へボールを送ると原田開くんが抜け出しゴール。1-0
前半終了。

筑波は守備陣が機能していない。
谷口くんや車屋紳太郎くんの個人の守備力に依存。
サイドのスペースを狙われ順大のアタッカーを防ぎ切れず。
攻撃に関してはショートパスで崩そうという意図は見えたものの実際はシュートを打つ遥か前にカットされカウンターの被弾数だけが増えていく。
順大は原田くんをトップに両サイドが果敢な仕掛け。
左ウィング和田くんが左サイドをほぼ制圧。
井村くん長谷川竜也くんというテクニカルな選手がいることで攻撃の引き出しが多い。
ボランチの青木翼くんが中盤で筑波の攻撃を未然に潰している。
後半開始。
順大にアクシデント。
後半5分に原田くんが負傷で交代。
岡庭和輝くんが入りトップには和田くんを置く。
後半16分、筑波の左サイドからのクロスにゴール前が混戦。誰かが合わせてゴール。
最終的にはオウンゴールの判定。2-1

筑波は後半4バックにしたのかな?
左SHだった三丸拡くんがSBのポジションに。
右CBの早川史哉くんをSBにしてあらかじめ高い位置を保たせる。
後半ロスタイム、順大の長谷川くんがピッチ中央から右サイドの和田くんへラストパス。

和田くんがドリブルでPA切り込んでシュート。駄目押し。3-1

試合終了。
筑波は守備はともかく攻撃が停滞。
突破口を見出せるような個の仕掛けが不足。
細かく繫いで崩そうとするのはわかるがそもそもの精度が足りず、サイドでボールを細かく動かしている内にカットされてしまっては全く意味がない。

順大は後半はトップにボールが集まらず攻撃がままならない展開に。
筑波に押し込まれるシーンが目立ったが前半の2得点を守り切りロスタイムに駄目を押した。
ボランチの青木くんは攻守で活躍。
確かなボール奪取能力に加え前へボールを運ぶ事が出来る。
この試合の"SMVP"は和田直己くん。
前半はドリブルと足技で左サイドを制圧。
後半はトップの位置でやや窮屈さが見られたが1ゴールで結果を残した。
